「 このサプリを飲んだ、98%の方が、効いてると言われてます!」
ってCMで良く聞きますよね?
それってホントでしょうか?
仮面ライダービルド
変身するときのボトルの相性か良いとき。
「 ベストマッチ!」
だそうです。
プラシーボ効果って聞いたことありますか?
要は、
単なるビタミン剤なのに、
「 これを飲めば痩せる!」と言われて、
1kg痩せたりしたとき、
「 ああ、クスリが効いてる!」
って思っちゃう。とか?
逆に
吐き気を催して吐いちゃう。とか?
いや
ビタミン剤ですから。
薬の効果って、
こんなことがあるのを想定して、
「 対称群 」とか
「 統制群 」なるものを
設定します。
新薬開発の
「 治験 」って
そういう設定をします。
ホントの薬を与えた人たちと
ニセの薬を与えた人たち。
それぞれの薬を与えなかった人たち。
その実際の効果を
それぞれ差し引いて
治療効果とします。
「 98%の方が、効いてると言われてます!」
うん。
あながちウソではありません。
「 言ってる 」だけですから。
コレが、
そのサプリではなく、
単なるビタミン剤を与えた人たちも
「 98%の方が、効いてると言われてます!」
ってなったら、
そのサプリの治療効果は
「 0% 」ですが、、。
4)社会的な問題を引き起こす回帰の錯覚
平均への回帰は広汎な測定値に含まれるために、この錯覚もさまざまな場面で起こっている。
誤差の成分が大きいと回帰も大きくなり、
それが別の原因に帰属されてしまうと重大な錯誤に陥ることになる。
しかし, 私たちはそれになかなか気がつかない。
不幸のどん底にいる人が幸運のグッズを買う。
不調の選手に特訓をさせる。
成績が落ち込んでいる子どもに特別の勉強を試みさせる。
心身の不調に悩まされている人に祈とうを受けさせる。
もちろん、これらは本当に効果があるかもしれない。
しかし、こうした場面は平均への回帰の錯誤が起こりやすい典型的な状況でもある。
これを一般化して言えば、一度何らかの測定を行い(事前テスト)、これに対して措置や介入を行って、再度その効果を計測する(事後テスト)場合だ。
こうした手順は、身近にごく普通に行われているものなのだ。
そうした状況の中で、回帰の錯誤が深刻な問題につながるのは、医療、健康分野などにおいて,実際には効果のない治療法や健康法が有幼であると錯覚されてしまうことである。
最初に健康診断を行って(事前テスト)、その後に、治療や健康食品の摂取のような処置や介入
を行い。もう一度,その人の健康状態を事後テストしたとしよう。仮に、その処置に全く効果がなかったとしても、事前テストで健康状態が非常に悪かった群は、事後テスト数値に向上がみられるはずだ。
こうした実体験にもとづく治癒の経験が、不適切な治療や健康食品による被害をもたらす可能性がある。
また、経済や社会政策の評価などでも平均への回帰の錯誤は起こり、誤信念に体験的な証拠を提供することがある。
株価をはじめとした経済状態が落ち込んでいるときや、社会的な問題が多発している際に為政者が何らかの措置や対応策をとったとする。
そのあとに、状況が変化すればその措置が有効だったと解釈されるであろう。
( 錯覚の科学 菊池聡 著 )
テーマの一つが「科学」。
主人公の桐生戦兎(きりゅう・せんと)は物理学者であり、自ら武器を開発する能力を持っている。
変身ベルトに特殊な液体の入った瓶を装着。 この瓶は「フルボトル」という名称がついており、いっぺんに2本つける。
この2本が組み合わせが強力なときを「ベストマッチ」と呼ぶ。
「 ベストマッチ!!」
なサプリなら大歓迎です。