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臨床検査と心理学とバイクとクルマのブログです

認知症画像診断② 疾患編

脳を画像でみる方法は、

CT

(Computed Tomography)

 コンピュータ断層撮影法

MRI

(Magnetic Resonance Imaging)

 核磁気共鳴画像

SPECT

(Single photon emission computed tomography)

 単一光子放射断層撮影

PET

(Positron Emission Tomography)

 陽電子放出断層撮影)

の4つがメインです。

 

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Γ400です。

まずまずの出来かと思います。

制作過程はこんな感じ。

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ここをこうして!

 

とかご要望ありましたら、

コメントください。

 

ただ、

あくまで

人差し指ですので、

ご容赦ください。

(^◇^)

 

でも

ご安心ください。

 

明日から

また、進化します。

 

(*゚▽゚*)

 

⑦ 認知症疾患の画像

 

⑴ 血管性認知症

 

名前からして脳血管障害が原因です。

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上段左から

右中大脳動脈領域に大きな梗塞、

多発性小梗塞、

ピンスワンガー型血管性認知症

下段左から

右中大脳動脈領域に梗塞、

基底核領域の多発性小梗塞、

ピンスワンガー型血管性認知症

 

① 中大脳動脈全域の梗塞巣

② 境界領域の多発性小梗塞

③ 多発性皮質、皮質下出血

(※アミロイドアンギオパチー)

④ 基底核、白質の多発性小梗塞

⑤ 視床、海馬、帯状回の梗塞、出血

 

※アミロイドアンギオパチー

脳血管にアミロイド沈着して出血や梗塞をおこす。

 

CTでの※PVL、

MRIでの※PVH。

 

※PVL

CTで脳室周囲に黒く見える。

低吸収域。

Periventricular lucency

または

Periventricular low density

教科書的には後者。

 

※PVH

 MRIで

脳室周囲に白く見える。

高信号域。

periventricular hyperintensity

または

periventricular high intensity

 

CCD:crossed cerebellar diaschisis

片側大脳半球の脳梗塞や出血により、反対側小脳への神経伝達が低下し、血流が低下する。

 

 

⑵ アルツハイマー型認知症

 

前頭葉、側頭葉、頭頂葉に萎縮。

海馬、海馬傍回を含む側頭葉内側の萎縮からの下角の拡大。

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上段MRIで側脳室下角が拡大し、内側が萎縮。

中段SPECTで側頭葉、頭頂葉で血流低下。

下段ZスコアマップでGLB正規化。側頭葉外側、頭頂葉、後部帯状回で血流低下。前頭葉外側でも低下。

 

側頭葉内側の萎縮。

後頭葉、小脳の萎縮はない。

加齢を超えた萎縮は経過観察。

海馬領域の面積、体積で正常と鑑別。

VSRADでの解析が有用

(Zスコア2以上)。

SPECTで側頭葉、頭頂葉で血流低下。

進行により前頭葉の血流低下。

 

 

⑶ レビー小体型認知症

 

CT、MRIでアルツハイマー型と同様だが、側頭葉萎縮は軽度。

SPECTでアルツハイマー型同様に加えて、

後頭葉血流低下。

123I-MIBG心筋シンチグラフィーで心臓への取り込みが少ない。

DATスキャンで線条体集積低下。

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⑷ 前頭側頭型認知症

 

前頭側頭型認知症、

意味性認知症、

非流暢性失語が含まれる。

CT、MRIで

前頭葉、側頭葉の萎縮。

意味性認知症、非流暢性失語で

優位半球側頭葉に萎縮。

SPECTで前頭葉、側頭葉に血流低下。

後部帯状回の血流低下はない。

意味性認知症、非流暢性失語で優位半球側頭葉に血流低下。左右差あり。

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⑸ 進行性核上性麻痺

 

大脳皮質、中脳、小脳の萎縮。

前頭葉主体の大脳皮質萎縮。

中脳被蓋の萎縮が特徴。

MRI矢状断。

中脳被蓋が「鳥のクチバシ」状。

(ハチドリ徴候)

SPECTで前頭葉血流低下。

FDG-PETで中脳、前頭葉の糖代謝低下。

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⑹ 大脳皮質基底核変性症

 

大脳皮質の萎縮。

前頭葉、頭頂葉萎縮。

頭頂葉は左右差あり。

SPECTで前頭葉、頭頂葉に血流低下。

頭頂葉は左右差あり。

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⑺ ハンチントン病

 

大脳皮質、尾状核の萎縮。

尾状核萎縮は側脳室前角の拡大で確認。

SPECTで大脳皮質、尾状核の血流低下。

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⑻ 特発性正常圧水頭症

 

脳室、外側溝拡大。局所的脳溝拡大。

高位円蓋部の脳溝拡大はない。

アルツハイマー型を合併していることがある。