ある日、
交通事故がありました。
被害者は二人。
父親とその息子。
二人は救急車で病院に運ばれました。
その搬送された病院で
1人の医師が、
こう叫びました。
「 息子だ!これは私の息子だ!」
、、、、?
えっ?
父親と子が運ばれて?
病院で医師が「息子だ!」
???
義理の?
実は再婚で?
、、、。
いやいや普通に親子です。
正解は、
事故にあったのは、
父親と息子。
医師は、
母親なのです。
医師 = 男性、父親って
思ってませんか?
「 息子だ!これは私の息子だ!」
と少し強い口調で言ってるので、
男性だと思わせぎみではありますが、
実際の現場で気持ちが高ぶっていると
女性でもこういう口調ってありますよね?
これが
「 スキーマ 」
です。
以下、Wikipedia
スキーマ(英語: schema)とは、もともと図や図式や計画のことを指す言葉で、今では様々な分野で広く用いられる言葉である。
ギリシャ語のσχήμαが語源。
シェーマ(ドイツ語: Schema)とも。
哲学において哲学の存在論の一部において、この世界における存在についての問いと答えのリスト。
カントの哲学における一概念。
心理学や認知発達の理論において、スキーマとは心理的な描写(心象、概念)のこと。(自己スキーマ)
形式論理学における公理型。命題のセットを叙述する規則のこと。
コンピュータサイエンスにおいてスキーマ言語とは、文書構造を定義する言語。例:XML Schema
データベースの分野において、ある種の定義のこと。視点により、外部スキーマ、概念スキーマ、内部スキーマの三層スキーマに分けることが多い。詳細は「スキーマ (データベース)」の項を参照のこと。
Z言語で記述された形式定義の一部。
遺伝的アルゴリズムで用いられる一概念。
以下、人格心理学 大山泰弘著 参照
1. 対人スキーマと印象形成
(1) 対人スキーマ
人が他者と出会ったとき、その人をどのような人と認知するのであろうか、私たちは、まったく一からその人に対する印象を作り上げていくのではなく、これまで出会ったことのある人々の記憶や印象を情報として利用して、その人となりを推測する。
このような職業の人はこのような性格であろうとか, このようなことを言う人は、かくかくしかじかの人となりであろうと判断するのである。
このように個人的な経験から作られたものだけでなく、特定の集団に関する典型的なイメージもある。
たとえば,「日本人はみな勤勉である」
といったようなイメージがその例である。
このように他者を認知する際に利用されるイメージや参照枠のことを対人スキーマという。
こうしたスキーマは、日常生活であまり気付かれることはない。
意識できないほど私たちの心の奥深くに潜んでいるからである。
たとえば、「山田ドクターは、大変優秀な外科医である」という一文を見たときに、あなたはどのように判断するであろうか。
山田ドクターのことを男性と思ったのではないだろうか。
それは,「ドクター」「外科医」という言葉に対して私たちは,男性であると判断してしまうスキーマをもっているからである。
こうしたスキーマは、私たちが新しい対象に出会ったときに、既存の情報を利用してその対象の性質を予測し、私たちの振る舞いを決めるこ
とに用いられている。
また, いちいち新しい認識を一から作り上げるわけでなく、既存の情報を利用することから、対人スキーマは作業を効率化することに役だっている。
しかしながらそれが故に、スキーマと合致しない情報は歪められたり、認識されなかったりすることもあり、ひどい場合には、差別や偏見に結びつくステレオタイプ的な認知をひきおこすこともある。
たとえば,オルポートとポストマン(Allport & Postman, 1945)は次のような実験をおこなった。
地下鉄の中で白人男性と黒人男性が言い争っている場面のイラストを実験参加者に見せる。
白人男性は労働者服、黒人男性はスーツを着ている。
二人は激しく口論をしているようで白人男性は手にナイフを持っている。
これを見た実験参加者は、別の参加者にどんなイラストだったかを伝言する。
そうすると伝えた人は正しく
「白人が黒人にナイフをつきつけていた」
と言っているにもかかわらず、
それを聞いた人は次の人に
「黒人が白人に…」と伝えてしまうことがあるのである。
こうして、実験参加者のうち6割もの人が、黒人がナイフを持っているという意見を形成してしまったのである。
差別って
ホントに
ココロの奥底から変えないと
何も変わらないのかも知れませんね?