気温35度を超える日が
何日も続いてるある日、
いつも通りに会社で昼ごはんを食べて、
ちょっとくつろいでいると、
電話が鳴った。
「 はい?」
「 ケアハウスのものですけど!」
母がお世話になっている老人ホームから、
どうも母が具合悪いらしく、
お医者さん行って
レントゲン撮ってもわからないから、
大きな病院で「 CT 」を撮るようになったとのこと。
「 8月◯日の10時30分に◯◯会病院に予定していますが、どなたかお付き合いできますか?」
、、、食事してすぐなので、
「 検討します。」
とだけ答えた。
なんとか、
仕事は休みがとれそうだ。
すぐに
ケアハウスの人に自分が行くことを連絡した。
8月◯日
今日も気温35度を超えそうだ。
朝からケアハウスまで母を迎えに行った。
母は
意外に元気で、
「 携帯が壊れたからauに行きたい。」
と、言っていた。
「 あ、いや今から病院行くから。」
( ̄▽ ̄)
と、母の携帯を預かる。
うん、
たしかに真っ暗だ。
電源ボタンを長押しする。
〈 au 〉
うん、
点いた。
( ̄▽ ̄)
ただ、
電源を完全に切っていただけ
であった。
おそらく、なにかの拍子に電源ボタンを長押しで切っちゃったのだろう。
「 直ったよ。」
と渡して、とりあえず自分の電話からかけてみた。
、、、かかった。
電話器の修理?の話はここまで。
母ももう87歳になる。
耳が遠いわけでもなく、
目は白内障の手術をして見えるようになり、
足腰は弱くなって、歩行補助器がないと普通に歩けないが、
認知症は????
認知症検査について
自分の家族には難しいらしい。
理由は
「 感情的になる。」で
「 確かに!」と思う。
自分の家族はそうであって欲しくない!
その感情が先行する。
そりゃ違うよ!
と
答えを言ってしまいそうになる。
ためしに
今日は何月何日?と聞くと、
「 8月◯日!」
間違えていない。
今からどこいく?と聞くと、
「 ◯◯会病院。」
うん、合ってる。
予習したのだろうか?
( ̄ー ̄)
そんなこんなで
時間が来たのでクルマに
歩行補助器を乗せる。
とりあえず乗った。
母を乗せる。
とりあえず乗った。
「 じゃ、行きますよ? 」
とクルマを走らせる。
平日のために、
嫁さんも含めて私の姉たちは多忙にて、
今日の対応は私一人だけだ。
まあ、たまにはいいかな?
と思っていた。
結構、
渋滞していた。
しかも暑い。
病院に着いたのは、
予定より30分早かった。
ただ、
駐車場がいっぱいで、
「 病院を出て左に行って、最初の信号を左に曲がったところに職員駐車場があります。どこでも良いので止めてください。」
と言われ、
まず、
歩行補助器を下ろす。
と同時に病院の人が駆けつけてきて、
「 車椅子ありますよ?」
、、、そうですね。お願いします。
母を降ろす。
車椅子に乗せて、
病院の人に紹介状と保険証を渡して、
「 じゃ、クルマ置いてきますので(母を)お願いします。」
と、クルマを運転する。
駐車場は近くではあるが、青空天井だった。
「 焼けそう、、、。」と思い、
フロントガラスのシェードをつける。
歩いて病院へ。
病院で
母と供にその時を待つ。
テレビは高校野球をやっていた。
結構きれいな病院だな?
仕事がらいろんな病院に行くことはあっても、新しい発見があるのは不思議なもので、
そうか!
車椅子スペースがある。
車椅子の人が、
それぞれの待合室で付き添いの人の近くにいられるように、
それぞれの
待合席の一角に車椅子マーク
がある。
小さいことだが、大事なこと。
CT撮る前に
先生の往診があった。
「 名前と年齢を教えてください。」
「 ◯◯◯◯、87歳。」
「 今まで大きな病気にかかったことはありますか?」
「 はい。」「 大腸やったかな?だいぶ前です。」
「 お腹切りましたか?」
「 いやー、どうやったかな?」「だいぶ前にだから覚えてない。」
「 お腹切ったかを覚えてないの?」
「 そうねー。切ったかもしれんね。」
、、、。
( ̄▽ ̄;)
( どうも言われていることが、理解できてないようだ。)
普通に聞いたら、
手術した = お腹切った?
って話しなんだけど、
それが繋がってないようで、
単純に、自分のお腹にキズがあるかどうかでわかるのですが、
「 お腹を切った 」記憶と
「 大腸の病気をした 」記憶に
繋がりが見えない。
「大腸の病気はお腹を切る必要がある 」
ことがわかってない。
よって、先生から言われた
「 大腸の病気した。」
「 そのせいでお腹を切った。」
が、繋がってないようでした。
わかります?
前にも述べてますが、
私どもでも、
人の話って繋がらない
ことってありますよね?
それと同じようです。
普通に聞いたら
「 またお母さんがボケて、
大腸の病気したのに
おなか切ったの覚えてないって言ってた!」
になります。
なんとなく
母の言っていることが理解できたので、
先生のあきれ顔は
あえて無視しました。
( ̄▽ ̄;)
無事にCTも撮れました。
結果は
紹介状を出されたお医者さんに聞くように、言われました。
帰りにコンビニによって、
「 タマゴのサンドイッチ
が食べたい。」
と言ってたので、
好きだったコーヒーゼリーやらと一緒に買って、
ケアハウスで一緒に食べました。
肉親の認知症検査は、感情が入って判断が難しいともいいます。
でも、
何がわからなくて、
何が言いたいのかって、
肉親が一番良くわかってる
と思います。
最後に、
ペコロスの母に会いにいくで
「 ボケるのも悪くない。」
と言う言葉があります。
他人が見ると
「 空気 」を編んでいるように見える
ペコロスのお母さんも
ペコロスから見ると一生懸命に自分達の「ふせ 」を編んでいるのだとわかります。
人生は山あり谷あり
色々あったにせよ、
老人の顔が赤ちゃんの顔に近くなるのは、
「 人生の重荷を降ろして」
笑顔になれるからだといいます。
母はまだ
完全に
ボケてはいないようです。
でも、
ボケても幸せかもしれない。