長いお別れ
父の70歳の誕生日。久しぶりに帰省した娘たちに母から告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実だった。
それぞれの人生の岐路に立たされている姉妹は、思いもよらない出来事の連続に驚きながらも、変わらない父の愛情に気付き前に進んでいく。
ゆっくり記憶を失っていく父との7年間の末に、家族が選んだ新しい未来とは─。
2010年
全世界に3400万人の
アルツハイマー型認知症のひとがいました!
( ̄O ̄;)
アメリカの疫学研究で
つぎの7つの因子が
影響しており、
10%〜25%減らすと
約300万人が改善する。
という発表がありました。
その7つとは、
糖尿病
高血圧( 中年期 )
肥満( 中年期 )
喫煙
うつ病
低い教育
運動不足
さあ!
該当する人
いっぱいいますよねー?
( ̄▽ ̄)
ひとつひとつは
ぼちぼちやっていきます。
今回は
◉ 脳の可塑性について
かそせい?
あまり聞いたことない言葉です。
可塑性
英訳・(英)同義/類義語:plasticity
物質などが、外部からの入力に対応して
変形適応すること。
( ̄▽ ̄;)
まだなんかよくわからんですな。
脳の可塑性は
脳由来神経栄養因子( BDNF )などの脳内化学物質の変化、神経細胞( ニューロン )の新生、神経細胞の再配線などの変化をまとめて表します。
◯ 経験は脳を変える
脳の基本回路は遺伝子に刻まれた設計図により創られます。
しかし、その後の環境からの刺激によって変化します。
成人になるまでにいったん完成はします。
しかし、
脳の可塑性はなくなりません。
正常でも病的でも変化します。
遺伝子だけでなく、環境が脳の形成、発育、修飾に関わります。
◯ ニューロン新生
神経幹細胞が神経細胞( ニューロン )に分化することです。
むかしは成人の脳ではニューロン新生はないと思われていましたが、近年の研究で
ニューロン新生は一生涯生じる
ことがわかりました。
1998年、スウェーデンのサールグレンスカ大学のエリクソンとアメリカのソーク生物学研究所のゲージらによる実験で、
海馬の歯状回でニューロン新生が行われていることがわかりました。
動物実験で
自発的運動
は脳由来神経栄養因子( BDNF )が分泌され、神経細胞新生を刺激し血管を形成、
学習、知的能力を高める
ことが明らかになりました。
人についても
有酸素運動が
ストレッチより有効
で、海馬が大きくなり空間記憶能力を高め、BDNFが増加することが明らかになりました。
健康な人だけでなくアルツハイマー型認知症の人でも同様です。
筋肉を使うと太くなるのと同じように、
神経細胞( ニューロン )
も使うと増えるようです。
◯ 運動だけでなく、豊かさも重要です。
マウス実験では豊かな環境のマウスは通常よりもアルツハイマー型認知症の原因となる「 アミロイドβ蛋白 」が少なく、分解する「 ネプライシン 」が増加します。
◯ 環境により変わる
ロンドンのタクシーの運転手は普通の人より海馬が大きいことがわかりました。
地理的知識や経験が、海馬を大きくしたと考えられています。
◯ 暮らし方によって変わる
脳重量は20歳過ぎると低下します。
0.2%/年。
70歳過ぎると
0.5%/年。
大脳皮質のニューロンは
160億個。
海馬の歯状回のニューロン新生は
700個/日。
加齢や認知症でニューロンは減ります。
それに拮抗するのは
日々の暮らし方です。