アルツハイマー型認知症②
認知症もいろいろあります。
それぞれの認知症により、
症状も違います。
アルツハイマー型認知症の症状
① 記憶障害
② 失見当識
③ 失語
④ 失行
⑤ 行動・心理症状および問題行動
① 記憶障害
アルツハイマー型認知症の特徴と言える症状です。
「 エピソード記憶 」に障害
が出ます。
「 エピソード記憶 」は、
個人的体験記憶のことです。
昨日の
夕食をどこで誰と何を食べたか
というような記憶になります。
「 同じことを何度も聞く 」
「 5分前に言ったことを忘れて、繰り返し言う 」
と言うことが起こります。
「 手続き記憶 」は正常です。
「 手続き記憶 」は
身体で覚えた記憶です。
「 プールで泳ぐ 」
「 自転車に乗る 」
「 意味記憶 」は障害が進行
します。
「 電灯を消して 」の電灯がわからない。
「 利き手はどちらか?」の利き手がわからない。
「 1日は24時間、1年は365日 」などの常識的知識が崩壊する。
② 失見当識
時間、場所や人の認識の劣化があります。
今日の日付、曜日、季節、今日来た人の名前などです。
人の名前がわからないのは、かなり進行しています。
実の娘に「 あなたは誰ですか?」とか、
息子と夫を間違える
などです。
ペコロスの母は
ペコロスの頭(ハゲ)で
自分の息子だと認識してました。
③ 失語
質問に対しての答えがトンチンカン。
家族の会話ががわからない。
喋らない。
進行すると、
文字を読まなくなる。
漢字が少ない。
内容も平板、貧弱。
字体が劣化している。
言葉の意味の記憶は
「 意味記憶 」
これがなくなると
「 語義失語 」
要は、
「 歩かないと歩けなくなる 」
と同じことで
「 話さないと話せなくなる 」
「 書かないと書けなくなる 」
「 読まないと読めなくなる 」
ってことです。
話をしてるのに、
話が通じなかったら
話さなくなるのは
私たちも同じですね。
( ̄▽ ̄)
④ 失行
目的とする動作ができなくなります。
????
◯◯◯◯ができない。
トイレの流し方がわからない。
電灯のスイッチの押し方がわからない。
服がうまく着れない。
など。
「 時計の文字盤の数字を書いて、
11時10分になるように、
長い針と短い針を書いてください。」
コレは「 時計描画検査 」
( clock drawing test )
といいます。
文字の位置がバラバラだったり、
11時10分になってなかったり、
針の長さが同じだったりします。
「 じゃんけんでチョキを出してください。」
右手でキツネの手真似をして、
「 右手で コレと同じようにして下さい 」
なんかも失行をみる検査です。
⑤ 行動・心理症状および問題行動
上記①〜④の症状は「 中核症状 」といいます。
それに対して、そういう症状を持つ患者さんが、周囲とのかかわりで示す精神的症状を
「 行動・心理症状 」
= BPSD
(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia )
といいます。
抑うつ、意欲低下、不安、焦燥(あせり)、幻覚、妄想、脱抑制、昼夜逆転、徘徊、易怒性、介護への抵抗、暴言など。
割と養介護するものにとって深刻だったりします。
興奮したり、思い込みが激しくなったり、
養介護の不適切が原因だったりします。
テレビのアナウンサーに話しかけたり、
鏡の自分に話しかけたりします。
なんかホントにヤバイ人に見られます。
(⌒-⌒; )