血管性認知症②
認知症はだいたい3つに分けられます。
血管性、変性性、二次性。
ペコロスの母に会いに行くより
◯脳血管障害
脳血管障害は3つに分けられます。
脳梗塞、
脳出血、
くも膜下出血。
脳梗塞は
脳の動脈が
動脈硬化や心臓からの塞栓によって閉塞し、その下流領域が損傷、壊死する。
半身麻痺などが起こります。
① アテローム性脳梗塞
太い血管の動脈硬化で起こります。
(内頸動脈、中大脳動脈など)
急性脳梗塞、慢性白質病変、
watershed infarction(分水界梗塞)※
※内頚動脈、中大脳動脈水平(主幹)部の血栓性高度狭窄や閉塞に起因する分水界梗塞は、各動脈分枝終末および境界部における梗塞である。その発生機序は動脈の狭窄、閉塞による血行力学的機序や全身の血圧低下によるものである。その症状は片麻痺、失語、いろいろな形の失認、部分的感覚障害などの巣症状を呈する場合が多いとされている。
② ラクナ※梗塞
小血管(穿通枝動脈)の梗塞。
血管周囲腔拡大、BBB障害※、TI=LIA
※"ラクナ"とはラテン語で"小さなくぼみ"という意味
※血液脳関門(けつえきのうかんもん、
英語: blood-brain barrier, BBB)
血液脳関門は単なる障壁ではなく、脳に必要な物質を血液中から選択して脳へ供給し、逆に脳内で産出された不要な物質を血中に排出する「動的インターフェース」であるという新しい概念に変わっている。(Wikipediaより)
③ 心原性脳梗塞
不整脈などで心臓に発生した血栓が脳に飛んでいく。ミサイルタイプです。
あ、コレはミサイルマンでしたね。
脳出血は
脳の動脈が高血圧などにより破れて出血する。
血腫などにより半身麻痺などが起こります。
くも膜下出血は
脳の動脈留、動静脈奇形からくも膜下腔に出血。
頭痛、意識障害が起こります。
↓血管性認知症の関与
認知症予防専門士ガイドブックより
◯ アルツハイマー型との違い
⑴ 歩行障害、錐体路症状、パーキンソニズム
錐体路症状?(コトバンクより)
中心となる症状は筋力の低下で、四肢や顔面などを動かそうとしても動きが妨げられる(随意運動麻痺(まひ))。麻痺した四肢の筋肉は固く緊張し(痙性(けいせい)麻痺)、通常、萎縮(いしゅく)はみられない。また、たとえば下肢の麻痺では深部反射が亢進(こうしん)し、病的反射が出現する。すなわち、膝蓋腱(しつがいけん)を軽くたたくと下腿(かたい)は勢いよく跳ね上がり、足の裏の外側をこすり上げるようにすると、足の母指が背屈して他の指は扇のように広がるバビンスキー現象がみられる。
パーキンソニズムについては、
認知症14をご参考に!
⑵ 仮性球麻痺症状
構音障害※、嚥下障害、強制泣き笑い
※こうおんしょうがい:小脳や脳幹部病変によりろれつが回らなくなる。
⑶ 病識は保持、思考緩慢だが疎通性保持。
⑷ 記銘力障害は軽い、実行障害ある。
⑸ 大脳皮質症状として失語、失行、失認がある。
⑹ BPSD多い。
意欲低下、自発性低下、アパシー、抑うつ、不安、焦燥など。
⑺ 多発梗塞性認知症は脳実質病変が発生。
小血管病性認知症は長期無症状後、発生。
⑻ VCI = 軽症。VCI-ND = 無症状。
(vascular cognitive impairment-no dementia)
⑼ ビンスワンガー病は初期高血圧から認知症発症時正常化、non-dipper(夜間血圧非下降例)
⑽ 白質コリン神経系障害あり。
CHE阻害薬、NMDA拮抗薬が有効。
◯ 阿部式BPSDスコア
介護家族がもっとも困っている
BPSD(行動・心理症状)を
自己(家族)記入式で簡易に活用できます。
気になる方は
お試しください。
m(_ _)m