レビー小体型認知症④
レビー小体型認知症は、アルツハイマー型、血管性に次いで多い認知症です。
治療
コリンエステラーゼ阻害薬が効果的。
ドネペジルが承認済み。
副作用が多い。
基本的に薬って
なんとかを抑える!とか、
なんとかに効く!とか言ってますけど、
逆に副作用が結構あります。
( ̄▽ ̄)
前のブログで、
私自身の「せきぜんそく」の
薬の話でもそうですが、
人それぞれ、
身長も体重も生活も性格も食事も違います。
すべての人に効く薬はないはずです。
認知症場合、本人に薬の効果の確認が
できない状況もあり得ます。
慎重に対応が必要だと思います。
◯BPSDの場合
① 幻視、妄想、易怒性、興奮
ドネペジルは幻視や妄想に効果あり。
ドネペジルが無効→抑肝散が効果あり。
抑肝散は易怒性、興奮にも効果あり。
抗精神薬の錐体外路症状※はない。
食欲不振、嘔気、下痢など消化器症状、
生薬の甘草による低カリウム血症がある。
体力低下、腹直筋が軟弱では※抑肝散加陳皮半夏が効果あり。
※ 錐体外路症状は一般に、筋緊張亢進‐運動減退症候群、筋緊張低下‐運動亢進症候群の2つに大別される。
筋緊張亢進‐運動減退症候群は、主に淡蒼球、黒質の障害で、筋緊張は亢進し、寡動、固縮が見られる。例として、パーキンソン症候群、ウィルソン病の末期、マンガン中毒、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症(旧称:ハラーホルデン・スパッツ病またはハレルホルデン・シュパッツ病)がある。
筋緊張低下‐運動亢進症候群は、主に視床とも関連する新線条体(尾状核、被殻)の障害で、筋緊張は低下し、多動状態が見られる。例として、舞踏病、アテトーゼ、バリスムス、ミオクローヌス、ジスキネジア等がある。疾患としては、リウマチ性舞踏病(小舞踏病)、ハンチントン舞踏病、脳性麻痺、脳血管障害等がある。 また、クロルプロマジン、ハロペリドール、アモキサピンといった抗精神病薬等の副作用としてみられる錐体外路症状は、ほとんどがこちらのことを指す。
※「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」は、「抑肝散」に「陳皮」と「半夏」を加えた処方。
自律神経系の調節をしながら「血(けつ)」を補い、「気」「血(けつ)」をめぐらせる処方です。これらの結果、
ストレスによる身体への影響を除き、自律神経を安定させます。
さらに、胃腸のはたらきを整える生薬が配合されているため、胃腸の弱い人でも服用しやすい処方です。また、「抑肝散」は、母子同服、すなわち親子で飲める処方として用いられてきました。
レビー小体型認知症には原則、抗精神病薬は使用しない。
→副作用が大きい。
(錐体外路系、過鎮静)
漢方薬はよく効くとか聞きますが、
私には効きません。
、、、語弊がありそうなので言い換えます。
効かないような気がします。
よく耳にする「葛根湯」なんか
効いたためしがないです。
( ̄▽ ̄)
人それぞれです。
②睡眠障害
レビー小体型認知症では
レム睡眠行動障害が見られる。
レム睡眠行動障害は何らかの原因で筋緊張の抑制が障害されるために夢で見たことをそのまま行動に移してしまう。
クロナゼパム(ベンゾジアゾピン系)
→ふらつき、日中の眠気がある。
ドネペジル、抑肝散も効果あり。
不眠解消には、日中の活動、午前中の日光浴など。
睡眠薬はラメルテオンなど。
③うつ症状
ドネペジルを使用。
強いうつ症状には抗うつ薬。
三環系抗うつ薬は抗コリン作用により、認知機能悪化、せん妄がある。
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)、
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)を最低使用量から開始。
mECT(修正型通電療法)は難治性うつに使用。
◯身体症状の場合
①パーキンソニズム
パーキンソン病同様、L-ドパを使用。
幻覚などを起こす。
トリヘキシフェニジルなど抗コリン性薬は、認知機能悪化やせん妄リスクがある。
②自律神経症状
便秘、下痢
→食物繊維が多い食事、水分補給。
起立性低血圧
→塩分、臥床中頭部兼上、弾性ストッキング装着など。ドロキシドパ、ミドドリンなど薬物。
臥位高血圧に注意。
予後
レビー小体型認知症は徐々に進行。
肺炎、尿路感染症など合併。
初診→死亡の期間は短い。
死因は肺炎。突然死。
前のブログでも描いてますが、
レビー小体型認知症は
臨床診断されない人がいます。
「 ちょっとドジな人 」扱い
で、認知症の代表的症状の
「 記憶 」に問題がないため、
「 認知症 」とは
気づかれないことが多いです。
周りにいませんか?
( ̄O ̄;)